セットアップガイド

UGREEN NAS同士を、直接つなぐ設定ガイド

UGREENlinkの共有ダウンロードは、海外の中継サーバーを経由する仕組みのため、大容量ファイルで接続が途中で切れやすいことが分かっています(検証記事はこちら)。 お互いのNASに無料ソフトTailscaleを入れると、中継なしで直接つながるようになります。ここではNASの管理画面(Docker機能)だけを使い、ターミナルアプリやSSHは使わない方法をご案内します。20分ほどで終わります。

LOOP MOVIE・技術検証ノート・2026年8月11日

相手のNAS 自分のNAS/PC 中継 今まで:UGREENlink(遠回り) 設定後:Tailscaleで直接
中継経由・不安定 直接接続・安定

準備するもの

この手順は、ターミナルアプリやSSHを一切使いません。すべてNASの管理画面(ブラウザ)だけで完結します。

手順

1

「Docker」アプリでtailscaleのコンテナを作る

NAS管理画面の「Docker」アプリを開き、左メニューの「イメージ」→「イメージリポジトリ」タブで「tailscale」と検索してください。似た名前がいくつも出てきますが、★(スター)マークが付いている「tailscale/tailscale」を選んでください。

注意

一番上に出てくる、名前だけの「Tailscale」(スラッシュなし)は選ばないでください。また「sublimesec/tailscale」「tailscale/k8s-operator」など、似た名前の非公式なものも別物です。「tailscale/tailscale」だけが正解です。

選んだら取得(ダウンロード)し、そこから新しいコンテナを作成してください。名前などの細かい設定は、次のステップでまとめて行うので、ここでは最低限の入力で一度作ってしまって大丈夫です。

2

コンテナの設定を編集する

「コンテナ」の一覧から、今作ったコンテナをクリックし、「編集」を開いてください。以下の4箇所を、順番に設定していきます。

① 基本情報

「自動的に再起動」をオン(有効)にしておいてください。NASの再起動後も自動で立ち上がるようになります。

② ストレージ

「追加」から、次の2つを登録してください。「コンテナ権限」はどちらも「読み取り/書き込み」にします。

1つ目 — NASディレクトリ/ファイル:/dev/net/tun → コンテナディレクトリ/ファイル:/dev/net/tun

2つ目 — NASディレクトリ/ファイル:(お好きな保存用フォルダ、例:docker/tailscale/state) → コンテナディレクトリ/ファイル:/var/lib/tailscale

③ ネットワーク構成

「ネットワークモード」で host を選んでください(bridge・macvlanではなくhostです)。ここが一番間違えやすいポイントです。

④ その他

「コンテナ実行コマンド」に tailscaled と入力してください。

その下の「権限機能」の「設定」を開き、一覧の中から NET_ADMINNET_RAW の2つだけにチェックを入れてOK。(他の項目は不要です。「特権モード」もオンにする必要はありません。)

4箇所すべて設定できたら、画面下の「保存」を押してください。

3

コンテナの中でTailscaleにログインする

保存するとコンテナが再起動されます。もう一度そのコンテナをクリックし、今度は「ターミナル」タブを開いてください。

重要

「接続を追加する」という画面が出て、「コマンド」という入力欄があります。ここに/bin/bashではなく/bin/shと入力してOKを押してください(Tailscaleのプログラムは軽量版のLinuxで作られていて、bashが入っていないためです)。

ブラウザの中に、黒いターミナル画面が開きます。そこに次の1行を入力してEnterキーを押してください。(お好きな名前)の部分は「my-nas」など、覚えやすい名前に変えてもらって大丈夫です。

tailscale up --hostname=(お好きな名前)

数秒待つと、次のような表示が出ます。

To authenticate, visit:

    https://login.tailscale.com/a/xxxxxxxxxxxxx

このhttps://login.tailscale.com/...のURLをコピーして、お使いのブラウザ(Chromeなど)の新しいタブで開いてください。開いたページでご自身のGoogle・Microsoft・Appleいずれかのアカウントでログインします(新規登録も画面の案内どおりで自動的にできます)。

ブラウザ側で「Login successful(ログイン成功)」と表示されれば、接続完了です。

4

お互いのNASを共有する

Tailscale管理画面を開いてください(先ほどログインしたのと同じアカウントで開きます)。一覧に、ステップ3で付けた「お好きな名前」のデバイスが表示されているはずです。

共有のやり方

その行の右端にある「…」(縦または横の三点マーク)をクリック →「Share」を選ぶ →「Share by email」タブでメールアドレス欄に共有したい相手のメールアドレスを入力 →「Share」ボタンを押す、で招待が送信されます。

相手にも同じように、自分のNASをあなたへ共有してもらいます(お互いに1回ずつ行う作業です)。

うまくいかない時は

ステップ2の「ネットワークモード」で host が選べない・グレーアウトしている

すでに他のコンテナがhostモードを使っている、もしくはNASのDockerのバージョンによる制限の可能性があります。一度コンテナを保存し、Dockerアプリ自体を再起動してから編集画面を開き直してみてください。

ステップ3で「/bin/sh」と入力してもターミナルが開かない

まれに /bin/sh ではなく sh(パスなし)でないと反応しないことがあります。それでも開かない場合は、コンテナが正しく「実行中」になっているか、コンテナ一覧で確認してください。

このページに書かれていない状況になったら

AI(Claude・ChatGPTなど)に状況を説明しながら、画面のスクリーンショットを見せて聞いてみてください。下のプロンプトをコピーして渡すと、正しい設定を踏まえたうえで答えてくれるはずです。

Tailscaleを使って、2台のNAS(またはNASと自分のPC)を、中継サーバーを経由せず直接つなげたいです。
UGREEN NASのDocker(コンテナ管理)機能を使って、tailscale/tailscaleの公式イメージでコンテナを作っています。

正しく動くには、以下の設定が必要だと分かっています:
- ネットワークモード:host
- ボリューム:/dev/net/tun → /dev/net/tun(読み書き可)、任意の保存用フォルダ → /var/lib/tailscale(読み書き可)
- 権限機能(Capabilities):NET_ADMIN と NET_RAW を追加
- コンテナ実行コマンド:tailscaled
- コンテナ作成後、「ターミナル」機能でコンテナに入るときは /bin/bash ではなく /bin/sh を使う(このイメージには bash が入っていないため)
- コンテナ内で tailscale up --hostname=(名前) を実行すると、ログイン用URLが表示される

今、(どこで詰まっているか)の状態です。スクリーンショットを貼るので、次に何をすればいいか教えてください。
完了すると、お互いのNASが専用の直接トンネルで繋がります。次回からの大容量データのやり取りは、途中で切れにくく、速くなるはずです。
実際にファイルを転送する方法は、こちらのページで解説しています。