検証レポート

UGREENlinkの共有ダウンロード、大容量ファイルで何度も止まる理由を調べてみた

10Gbpsの回線を使っていても、UGREEN NAS同士の「UGREENlink」共有リンクで大容量ファイルをダウンロードすると、何度も途中で止まる——実際に起きた不具合をきっかけに、通信の中身を確認してみました。

LOOP MOVIE・技術検証ノート・2026年8月11日
同じ現象で困っている方の参考になれば

送信側のNAS 受信側のPC 中継 *.ug.link 経由のリレー
実際の通信経路(ug.linkドメイン経由)

01調べ方

共有ダウンロードのリンク(https://(NAS固有ID).jp5.ug.link/filemgr/share-download/...)に対して、実際にファイルを取得しているAPIエンドポイントのHTTPレスポンスヘッダーを確認しました。特別なツールは使わず、curlで普通に見えるものです。

02分かったこと:レジューム(途中再開)に対応していない

再現性あり・確定

ダウンロード中に接続が切れても、続きから再開する仕組みがありません。Rangeヘッダーを指定してリクエストしても無視され、常に最初からファイル全体が返ってきます。

curl -I(Rangeヘッダー付きでリクエストした結果)

HTTP/1.1 200 OK
Content-Type: application/zip
Transfer-Encoding: chunked
Content-Disposition: attachment; filename="(ファイル名).zip"
(Accept-Ranges ヘッダーなし/206 Partial Contentも返らない)

つまり、大容量ファイルほど「あと少しで終わる」ところで接続が切れた時の被害が大きくなります。10Gbpsのような高速回線を持っていても、この仕様上の制約には無関係です。

03気になったこと:中国系クラウドのドメインが指定されている

観測事実(断定はできません)

同じレスポンスの Content-Security-Policy ヘッダーに、以下のドメインへの接続が明示的に許可されていました。

Content-Security-Policy ヘッダー(抜粋)

connect-src * blob:;
(許可ドメインに含まれていたもの)
*.qcloud.com   → Tencent Cloud
*.bdimg.com    → Baidu
*.xunlei.com   → 迅雷(Xunlei)
*.ugnas.com
このヘッダーだけでは「ファイルの中身が必ず中国のサーバーを経由している」とまでは断定できません。UGREENlinkのリレー機能やUI内の一部機能(キャプチャ認証など)がこれらのサービスを利用している可能性がある、という観測にとどまります。ただ、少なくとも国際的な中継インフラに依存した構成になっていることは事実で、日本国内のユーザー同士でも通信が海外を経由しうる設計だと考えられます。

04だから、どうする

DDNS+ポート開放

UGOSの「DDNS」機能を使い、ルーターでHTTP:9999/HTTPS:9443を開放すれば、UGREENlinkを経由しない直接アクセスができます。NASのIPを固定(DHCP予約)しておくのがコツです。

Tailscale(VPN)

無料のVPNで、双方のNASを直接トンネル接続できます。UGREEN公式もDocker経由での導入方法を案内しています。中継を挟まないので大容量転送が安定します。

一時的なやり取りだけなら、UGREENlinkにこだわらず、他のファイル転送サービスを使うのも現実的な選択です。

05Tailscaleを実際に設定する

相手がNASを持っているかどうかで、必要な作業が変わります。該当する方をご覧ください。

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